法律上の婚姻関係にない男女間に生まれたこのことを、「嫡出でない子」といいます。
例えば、「未婚の母」の子である場合のほか、婚姻届を出していないような事実婚の子も、法律上は「嫡出でない子」に該当します。

この「嫡出でない子」については、以前は、その相続分は嫡出子の1/2とされていましたが、平成25年12月11日に民法が改正され、嫡出でない子の相続分が嫡出子の相続分と同等になっています。

但し、相続開始時期によって以下の様な取扱いになりますので、ご注意ください。

相続開始日 嫡出子 嫡出でない子
~H13.6.30
1
1/2
H13.7.1~H25.9.4
1
1 ※注1
H25.9.5~
1
1


※注1 H25.9.4までに、嫡出でない子の相続分を1/2とした前提で、遺産分割協議の成立、遺産分割の審判等で確定したものについては影響を及ぼしません。

登場人物A
相続人に「嫡出子」と「嫡出でない子」がいる場合は、相続発生前にまめに連絡を取っていない場合が多く相続手続きを進めるうえで支障になることが多くみられます。そのような場合は、手紙を送るなどして手続きの協力を求めるのが一般的ですが、「嫡出でない子」も相続権を有していますので金銭等で相続権を主張してくることもあります。
そのため、推定相続人に「嫡出でない子」がいる方は、「嫡出でない子」と「嫡出子」の話合いがなくても相続手続きが出来るように、遺言書を作成しておいた方が良いでしょう。
遺言書についてはこちら

 

※「嫡出でない子」と「半血の兄弟」の相続分を混同されている方がみえます。
「半血の兄弟」とは父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(異父兄弟、異母兄弟)の事で、父母を同じにする兄弟姉妹を「全血の兄弟」といいます。
「半血の兄弟」の相続分が問題になるのは、相続人が第3順位の場合ですが、「半血の兄弟」の相続分は今でも「全血の兄弟」の1/2です。
相続人の範囲についてはこちら

「H13.7.1」と「H25.9.4」という日付について

最高裁判所は、H25.9.4以前にも、非嫡出子の相続分に関しての判断を下しており、これまでは違憲とまでは判断しませんでした。ところが、「嫡出でない子」が有する相続分が「嫡出子」の相続分の1/2であるという民法の規定が違憲であるという判断をH25.9.4に決定し、この決定の理由の中で「遅くとも(被相続人)の相続が開始した平成13年7月当時においては嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を区別する合理的な根拠は失われていたというべきである。」と述べています。
つまり、裁判所は、遅くともH13.7以降は違憲であったH25.9.4に判断しました。「H13.7.1」と「H25.9.4」という日付はここからきています。